題「この世にない。けどあった!しかもすぐそこに!」
友だちのミズさん(あ、そもそも友だちとかじゃないとか言われていますのでそう名乗ってはいけないようなのですが便宜上・・・)が、ドコモショップの人にWi-Fi アダプターのさし口?の形を見せて「このアダプターありますか?」と聞いたところ、その店員が「こんなものはこの世にありません」と言ったという話がさりげなく常軌を逸していてとても良かった。私も大概大げさ人間だと思ってきたけどこの"この世オトコ"ほどではないと思う。上には上がいるものだ。
この世にないはずのアダプターだがすぐにヤマダ電気の人が見つけてくれたらしい。だったら"この世オトコ"に「あったあったありました!この世にありましたっーーー!」と大々的に(号外新聞を撒き散らしてるイメージで)発表するべきだと思うんだけど、あきれ果てたミズさんは、「特技・毒舌(あくまでシラーっと)」を披露することもなく店を去ったようです。はあー?バカか。
不審者っぽいうえに不親切すぎるーー!だって"この世オトコ"はいまだにこの世にないと思ってるかもしれないし……まてよ?そもそも彼がこの世にこの地に足をつけて立っているかどうかさえ怪しい気がしてきました。というか浮遊霊?この世にないのはむしろ自分だった、という……。
で、どうやら真相はこのような感じだったみたい。ミズのtwitterから引用。
「違うよヤマダ電機のドコモカウンターにいた、ドコモのロゴ入りジャンパー着てる人がこの世にないって言ったの。でもジャンパー着てない店員さんに聞いたらあった。この世に。正確に言うと通路挟んで向かい側に。」
というわけで、通路挟んで向かい側にあったそうです!号外発行だあああーーー!
「そんな詳細、私が覚えてるわけないでしょう、そんなのアナタ、一番良くご存じでしょう?」
と、昨今脳細胞がそうとうヤバい私が開き直りますと今度はこれです。
「知ってる。あと店でた後「ファミリーマートのところね。絶対忘れない!」って叫んでたけど、そのファミリーマートまでの道のりもう忘れてるんじゃないかと思う。その発言も。」
ファミマ云々発言の主はたしかに私ですが、別に叫んでなんかいません。ねむってなんかいません。ここにわたしはいません。さすがサブリミナル効果的に敵にチクりと毒針を刺すのを忘れないミズさん、さすがです。でも道のり、それ確実に忘れました。
とゆーかこの日は本当に私の脳細胞が撲滅に向かっていることを思い知らされる半日となりました。なにしろ、もれなく「指摘」がついてくる。ほかの人はスルーしても、ミズさんはけっして容赦しない。いちいち突っ込んでくる。あくまでシラーっと。
それまで私はただシンプルに、自分は単語と地図を覚えられないと思っていましたが、そうではなかった。そんなもんじゃなかった。そんじょそこらの覚えられないじゃなかった。
単語の最初の一文字しか覚えていないものがほとんど。つまり、間違った単語をつい言ってしまうのですが、一文字しか合ってなかったりする。(ウサギとウンコとか)
挙句の果てには「かきくけこの段が付く名前だった」とか言い出す始末で、途中「たしかコがつく」に進化して、最終的に「コンテナ」という目当ての店を見つけだすことに成功するまでおよそ1時間。
これ、完全に障害ですよね・・・区役所に申請したら、なんか、手当とかくんねーかな。
で、ミズさんに「年とって記憶力が完全に崩壊してるけど、これってもともと頭が悪いうえに、記憶力がまじヤバかったから人より老化が早いと思うんだー」と言ったら、「そんなことを今頃気づくなんて本当に頭悪いんだね」と言われました。ありがとう!ミズさん!そうみたい!
そういえばその日はどーゆーわけか食事の前後2回、花園神社でお参りしましたが「土屋さんといっしょだとまともに参拝できない」と直後に文句を言われました・・。手を合わせてる最中に話しかけてくるな、と・・・。つかべつに話しかけてないし。
不謹慎にも境内でカップルが濃厚接吻などをかましていちゃついていたので、五個ある鈴を順番にべらぼうに鳴らして注意勧告してあげただけなんですが、それを伝えると「そうだと思った!」とうそぶいていました。そして「あれはハンドベルではない。あんなに鳴らすものではない」とカップルになりかわって注意勧告返し!そんなこと知ってるよ!
で、あとで話したら、2回も参拝しておきながら、お互いなにも祈ってないことをあとで知りました。なんなんだいったい・・・参拝パフォーマンス?
あの日は散々毒をペッペとはかれたけど、こちらに対してまるっきり敵意がない毒というのはこの世で一番素晴らしいかもしれないって思いました。おかげで私はヘアスタイルが変ということと、記憶力が三歳児レベルということを自覚しました。もっとたくさん自覚したんだと思うけど、記憶力がアレなのでそのほかぜんぶ忘れてしまったんだと思います!それを忘れてしまったのかどうかさえ記憶がない!でもいい!忘れたことはすべてなかったことになる。これは人間のいきる術としては、最高レベルだと思いました。それを人生後半にさしかかったこの折返し地点で習得してしまった!あとはすべての悪逆無道を忘れ、高笑いしながら生活するのみです!